MRI検査画像を用いた
早期アルツハイマー型認知症診断支援システム

『VSRAD』(ブイエスラド)のご案内


 MRI画像を使って、脳の萎縮度をみる検査【VSRAD(ブイエスラド) 】によって、早期アルツハイマー型認知症診断の支援が可能となりました。

もの忘れが気になる方で
       50歳以上の方が対象になります。


 アルツハイマー型認症をMRI画像によって診断ができるようになると早い段階から積極的な治療の開始へとつながり、結果としてアルツハイマー型認知症の進行を遅らせることが期待できます。

頭部MRI+MRA検査(約15分)に約6分追加撮影で検査が出来ます。


VSRAD(ブイエスラド)とは?

Voxel-based Specific Regional analysis system for Alzheimer’s Disease の頭文字を取ってVSRAD(ブイエスラド)と呼びます。アルツハイマー型認知症はもの忘れの進行とともに脳の萎縮、特に海馬という記憶に関する部分が萎縮します。VSRADはこの萎縮の程度をみる検査です。



←VSRADの検査結果レポート





     ↓萎縮度合いの数値結果



※ただし、50歳未満の方は、個人差が著しいため、検査はできますが、判定の信頼性は下がります。


次のような症状のある方は、特に受診をお勧めします

    もの忘れが気になる方、軽度認知症機能障害と診断されている方、50歳以上の方

 このような患者様はいらっしゃいますか?
同じ話を繰り返す。
知っている人の名前が思い出せない。
物のしまい場所を忘れる
漢字を忘れる
今しようとしていることを忘れる
理由もないのに気がふさぐ
身だしなみに無関心になる
外出がおっくうになる
財布など物が見当たらないことを他人のせいにする



物忘れと認知症の違い

 認知症は老化による単なる物忘れと区別がつきにくい病気です。本人や家族が「年のせいでしょ」と思うような日常の些細な変化が認知症のサインかもしれません。見逃さないようにしましょう。

「たまに」同じことを言うより、「しょっちゅう」同じことを言ったり聞いたりする。
「ときどき」探し物をするというより、「いつも」探し物をしている。
人の名前がすぐに出てこないのではなく、ヒントを言っても思い出せないことがある。
「食べた物を思い出せない」のではなく、「食べたこと自体を覚えていない」ことがある。

      以上の症状で思い当たることはありませんか?気になる方は、先生にご相談ください。


VSDAR(ブイエスラド)のQ&A


Q:検査は痛くないの?
A:MRI検査の一つです。検査中、音はしますが痛みはありません。ただし、MRI検査を受けることが出来ない人(心臓ペースメーカー埋め込み後や、閉所恐怖症の方など)は検査できません。

Q:時間はどれくらいかかるの?
A:検査は通常の頭部MRI検査にVSRAD用に約6分追加した撮影になります。通常当院の場合、脳の検査と脳血管の検査とVSRADを撮影して約25分くらいです。

Q:VSRADで悪い結果が出たのですがアルツハイマー型認知症なのでしょうか?
A:このVSRADはあくまで海馬傍回の脳萎縮度合いを評価しますので、この結果のみでアルツハイマー型認知症の判断はできません。臨床症状(症状や神経心理学的検査)と合わせて医師の総合的な診断となります。また、海馬傍回の脳萎縮がみられる疾患はアルツハイマー型認知症以外にも、「脳血管性認知症」や「前頭側頭型認知症」、「海馬硬化症」「ピック病」などがあり、VSRADのみでアルツハイマー型認知症と判断することはできません。

Q:若年性アルツハイマーが心配なのですが・・・
A:若年性アルツハイマーとは65歳未満で発症する疾患のことです。VSRADは、50歳以上の方が対象となります。50歳未満の方は、個人差が著しいため、検査はできますが判定の信頼性は下がります。


注意点
脳梗塞の存在、被験者の撮影中の体動、その他一定の理由により、解析結果が正しく表示されない場合があります。