日射病と熱射病 


笠松病院  岐阜県岐阜市中鶉3丁目11番地
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 強い日差しの中で長時間過ごすと、日射病や熱射病といった病気になることがあります。日射病と熱射病は、同じ病気と思われがちですが、違う病気でなのです。

日射病 熱射病
原因 夏の暑い日差しを浴びて歩き回ったときや、炎天下でスポーツをした時などに、体がオーバーヒートして起こります。
高温多湿の下で長時間歩いたり作業をした時に、大量の汗をかき、体内の塩分や水分が著しく不足し、体温の調節が効かなくなり起こります。体内に熱がこもってしまった状態です。
症状 顔が赤くなって息遣いが荒く、皮膚は暑くて、さらさらと乾いた状態で汗が出ません。いわゆる脱水状態、目まい、頭痛、吐き気など。 顔は青白く大量の汗が出て、皮膚は冷たくジットリとした状態になる。体温は普通かやや低め、目まい、吐き気をともなう。
対処法 風通しのよい木陰などに頭を高くして寝かせ、衣服をゆるめ、濡れたタオルで首筋や脇の下などを冷やす。あおいだりして風を送り、体温が平温になるまで続ける。吐き気がある場合は、顔を横に向かせる。塩分の含んだ水(スポーツドリンクなど)を少しずつ飲ませる。
※熱いものやアルコール類は禁物!
涼しい木陰頭を低く足を高くして寝かせ、衣服をゆるめる。体温が低い時は、体を暖める。水か薄い食塩水を15分おきくらいに飲ませる。
防止策 後頭部と首に直射日光が当たらないようにすること。帽子をかぶることは、一番の防止策なのです。

                
高温多湿の所に長時間いないようにする。炎天下の車中も同じこと。また、子供との散歩もアスファルトの照り返しが、大人より子供の方が受けやすい(ベビーカーでも同様)ので注意が必要。また、服を着せすぎにも気をつける。
要注意 日射病、熱射病、いずれも、症状が重症の場合は、意識障害やけいれんを
おこしたり、命にかかわることもあるので、直ちに病院に行く事!

    

夏の外出は、帽子をかぶったり、日傘をさしたりして、直射日光をさけるようにしましょう。
水分をコマメにとるようにしましょう。
長時間、炎天下や高温多湿の場所にいないようにしましょう。
車の中に、子供を置き去りはもってのほかです!
また、冷房のきいた室内から暑い室外と温度差が激しいので、服を余分に持って出かけることも防止策になります。

海、山、プール、キャンプ、夏休み。。。夏は楽しいことたくさん!
でも、日射病、熱射病を甘くみないで、防止策をしっかりして、夏のおでかけをエンジョイしましょ!
  


もし、日射病・熱射病にかかってしまったと思うときは、
すぐに運動を中止して、木陰などの涼しい場所に移動してください。十分な水分の補給が必要です。
意識がおかしくなるような重症の場合は直ちに病院へ運んで下さい。熱中症で命を落とすこともありますから侮ってはいけません。また、積極的に体温を冷やすことも大事です。扇風機や団扇などで風を送ってあげるのも効果的です。